放課後等デイサービスでの連絡アプリは何を使っていますか?気軽に連絡を取れるメールやSMSのほか、LINEなどのアプリを利用する施設も増えているようです。しかし、LINEをはじめとするチャットアプリには情報漏洩リスクが潜んでいます。今回は、放デイにおける保護者との連絡手段において、情報セキュリティを踏まえた最適な方法を解説します。
目次
放デイでよく使われている連絡手段は?
放デイや児発といった療育施設における保護者連絡では、かつて電話やおたよりが主流でした。
近年ではデジタル化の気運が高まり、メールやSNS、LINEなどのチャットアプリを利用する施設も増えてきています。
しかし、それぞれメリット・デメリットがあり、最適な手段は施設によって異なります。
例えば、電話だと直接ニュアンスを伝えやすい一方、記録が残らない、担当者不在時に対応できないなどのデメリットもあります。
メールは記録が残る・複数人への一斉送信が簡単な一方、開封確認ができない、返信に時間がかかるなどのデメリットもあります。
そして、身近なチャットアプリであるLINEは手軽で多くの保護者が慣れているというメリットがあります。しかし、後述するセキュリティ面や情報管理の観点から、放デイでの利用には注意が必要です。
放デイでのLINEの活用事例

放デイの保護者連絡にLINEを活用する場合、下記の方法を採用している施設が多いようです。
・会社付与のスマートフォンでアカウントを作成
・LINE公式アカウントを作成
会社付与のスマートフォンで個人アカウントを利用する場合、職員と保護者の個人同士でやり取りが可能になるなど弊害もあります。
そのため今回は、LINE公式アカウントを利用する場合の運用方法について紹介します。
LINE公式アカウントとは?
企業や施設がLINE上で公式アカウントを作成し、友だち追加したユーザーにLINE上で情報発信ができるサービスです。
利用カレンダーの配布などの全体へ向けたお知らせを一斉配信ができるなど「1人 対 複数人」の配信ができるのが特徴です。
また、個人LINEのように1対1でのコミュニケーションも可能です。
放デイのLINEで連絡する内容
日々の利用に関する連絡内容
- 連絡帳
- 毎月の利用希望日の連絡
- 遅刻・欠席等の連絡
- 活動内容の報告
- 活動中の写真の送付
新規利用者様向けの連絡内容
- 見学希望の相談
- 個別支援計画の作成などのやり取り
上記のように、公式LINEを通じて連絡帳や日々の連絡等のやりとり、新規利用希望者に向けた案内などを行っている施設が多いようです。
放デイでのLINE活用における注意点
LINEは身近で便利なツールですが、放デイでの連絡に活用するうえでは以下のポイントに注意する必要があります。
送付メッセージ数に制限がある
LINEの公式アカウントは無料で取得することはできますが、月々に送信できるLINEは200通までという制限があります。
もし50人に一斉配信をしたら50通が一気に消費されますし、個別の利用者とのやり取りでも通数が消費されます。
利用人数が多い施設や、毎日のやり取りにLINEを活用する施設の場合、想定よりもコストがかさんでしまう可能性があります。

情報漏洩のリスクがある
LINEのセキュリティ対策は、企業向けのセキュリティ基準を満たしているとは言えません。
職員のアカウントが乗っ取られることで、保護者の個人情報やお子さんの情報が流出するリスクがあります。
2024年にはLINEの利用者情報が流出した事例も報告されており、放デイにおいても同様のリスクは無視できません。
参考:LINEヤフーの「LINE」アプリで情報漏洩、サムネイルに他人の画像を誤表示/日経クロストレンド
利用者様の個人情報を預かる放デイにおいては、重要事項のやり取りにはLINE以外のツールを活用するのが望ましいと考えられます。
プライベートとの切り分けが必要
LINEはプライベートでも多くの方が利用する馴染み深いアプリです。そのため、良くも悪くも気軽にメッセージを送信できてしまうという一面があります。
業務時間外にも連絡が来て対応に追われることもあるでしょう。
また施設利用者全体のLINEグループを作成して運用していると、保護者同士がプライベート用のアカウントでつながってしまい、予期せぬトラブルに発展する可能性も否めません。
送信の手間がかかる
LINEは放デイ業務に特化して開発されたツールではないため、複数人への連絡や個別連絡、添付ファイルのやり取りなど、使い勝手がいまいちだと感じることもあるでしょう。
例えば、毎月の利用申請をLINEで送付する場合、一人ひとりに個別送信する必要があり、非常に手間がかかります。
初期設定や運用が大変
また、LINE公式アカウントの設定方法は個人のアカウントとは異なり、細かく複雑な設定が必要で、LINE運用の専門業者も存在するほどです。
放デイの連絡をLINEでスムーズに行うには、最初の設定作業や日々の運用に時間が必要でしょう。
〇✖クイズでチェック!放デイでのLINE・SNS等利用のNG例

日常で使っているSNSやLINE、SMS(ショートメッセージ)などは、身近で手軽だからこそ、連絡手段として利用されているケースも多いのではないかと思います。
何気なく行っていることが情報漏洩につながるリスクを秘めています。
〇✖クイズで、きちんとセキュリティ対策ができているか、チェックしてみましょう!
- Q1.LINEのグループチャットで、職員同士が児童の出欠情報を共有。
これは〇or✖? ▼ここを押して回答を見る - 👉正解は…✖!
LINEのグループは便利ですが、職員が退職後も情報が見られる可能性が!
また、スマホ紛失やアカウント乗っ取りでの情報漏洩リスクもあります。
- Q2.InstagramのDMで保護者から質問が来たので、児童の来所時間を伝えた。
これは〇or✖? ▼ここを押して回答を見る - 👉正解は…✖!
InstagramやTwitterのDMは、アカウントが乗っ取られたり、第三者に盗み見られたりする可能性があります。
SNSアプリでは個人情報に関わる連絡は避けるようにしましょう。
- Q3.SMS(ショートメッセージ)なら、個人情報を送っても安全!
これは〇or✖? ▼ここを押して回答を見る - 👉正解は…✖!
SMSは暗号化されておらず、通信途中で盗み見られるリスクがあります。また、スマホを紛失した際に、過去のメッセージが簡単に見られてしまうのも危険!
個人情報を送るのには不適切なツールです。
- Q4.業務用のInstagramアカウントなら、保護者と個別のやり取りをしても大丈夫。
これは〇or✖? ▼ここを押して回答を見る - 👉正解は…✖!
業務用アカウントでも、DMはハッキングや誤送信のリスクがあります。
また、保護者が誤って情報を拡散してしまうリスクもあります!
- Q5.保護者同士のグループLINEがあるから、施設からの大事な連絡を送ろう!
これは〇or✖? ▼ここを押して回答を見る - 👉正解は…✖!
保護者のLINEグループは、メンバーの入れ替わりや招待の制限が難しく、関係ない人に情報が流れるリスクがあります。メンバーの管理が難しいため、公式の連絡手段を利用しましょう!
放デイの保護者連絡をより安全・スムーズに行うには?

放デイの保護者連絡をより安全かつスムーズに行うには、放デイ・児発専用に開発された連絡アプリの活用が挙げられます。
近年、多くの小学校では、メーリングリストやLINEなどのツールの代わりに専用の連絡アプリが導入されつつあります。
- セキュリティ面の安全性が保障されている
- 校務に沿ったシステム設計で効率的に業務が進む
- 一斉送信や欠席・遅刻連絡の自動化など学校ならではの機能を備えている
上記のような点を考慮したうえで、専門に開発されたシステムを利用するという背景が見えてきます。
保護者連絡は毎日行う業務です。
利用者の保護や施設の安定的な運営、業務効率化を実現するには、専用のアプリが最適と言えます。
児発・放デイの保護者連絡アプリなら「コノベル」

「コノベル」は、児発・放デイのために開発された業務支援アプリです。
基本機能は無料で利用可能*。タブレットでの利用もOK!
デジタルに不慣れな方でもわかりやすいデザインで、児童発達支援施設・放課後等デイサービスの業務改善をサポートいたします。(*一部機能は有償で提供となります。)
- 連絡帳や利用申請カレンダーなど放デイの運営に役立つ機能が盛りだくさん!
- 保護者はスマホアプリから簡単に連絡のチェック・送信ができる!
- 緊急時の連絡にも一斉配信・既読の確認が可能!
コノベルでは個別の説明会も行っております。少しでも興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご相談ください。