放課後デイサービスや児童発達支援では、子どもたちの運動能力の発達を支える「運動遊び」が欠かせません。こちらの記事では、室内・室外で楽しめる16個の運動遊びを厳選しました。子どもの発達を促す効果的な運動遊びの選び方や注意点も解説しています。
目次
放デイの活動に運動遊びを取り入れるねらい
まずは、放デイや児発での活動に運動遊びを取り入れるねらいや効果について見ていきましょう。
体力の向上や運動機能の発達
運動遊びで身体を動かすことで、基礎的な体力の増強や、運動機能の向上につながります。
発達に凸凹がある子の場合、体幹が弱かったり、苦手・得意がはっきりと出やすかったりする傾向になります。
運動遊びを通じてさまざまな身体の動きを経験することで、運動機能の発達を促していきましょう。
社会性・協調性を育む
運動遊びの中では、ルールを守って遊んだり、順番を待ったり、職員の指示をよく聞いたりなど、社会生活で必要な力を育むチャンスがたくさんあります。
こだわりの強さや対人関係への苦手さから集団生活になじみにくい傾向にあるので、こうした活動を通じて他者と関わるスキルを身に付けることが重要です。
心身のリフレッシュ
日常生活でストレスを感じやすく、発散しづらい子どもたちにとって、のびのびと身体を動かして遊ぶことは心身のリフレッシュにつながります。
運動によってセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質が分泌され、やる気や幸福感、リラックス効果が得られると言われているため、積極的に運動遊びを取り入れましょう。
放デイの活動に使える運動遊びのアイデア:室内遊び
室内の活動でもしっかり体を動かせる運動遊びを紹介していきます。
バランスボール

バランスボールは体幹を鍛える、感覚統合の発達を促すなどの観点から、近年療育現場で盛んに取り入れられていますよね。
バランスボールを使った運動遊びのアイデアを紹介します。
①バランスボールでドリブル
まずはバランスボールに慣れるために、手で叩いてドリブルを楽しんでみましょう。
うまくドリブルが続かなくても、ボールが跳ねる感覚を味わったり、職員と一緒にドリブルをしたりとお子様が楽しめる遊び方を取り入れることが大切です。
力を込めるほど強くボールが跳ねるので、力加減のコントロールや腕の感覚の発達にもつながります。
②座ってバランスを取る
バランスボールの上に座って、うまくバランスを取ってみる遊びです。
最初は職員が両手を持ち、足を床につけた状態で始めてみましょう。座った状態でジャンプをするなど、まずは座った状態で身体を動かすことを楽しみます。
慣れてきたら両足でバランスボールを挟むようにし、足から床を離してみましょう。倒れる可能性もあるので、必ず職員が傍で支える準備をすることが大切です。
③うつぶせ乗り
うつぶせになった状態でバランスボールの上に上体を乗せます。
そのまま手を床について、足をバランスボールに乗せたり、手や足を離してグラグラとバランスを取る遊びを楽しんでみましょう。
④バランスボールに立つ
体幹が育まれてきたら、バランスボールの空気を少し抜いて、上に立ってみるチャレンジをしてみましょう。
最初は座り立ちや膝立ちをしてから慣れていき、職員の手を借りながら立ってみるとスムーズです。
不安定な状態で立つには筋力やバランス能力、体幹が必要なので、遊びながらよいトレーニングをすることができます。
⑤バランスボールでサッカー
バランスボールを的に向かって蹴るサッカー遊びも盛り上がる活動の一つです。
実際に行うときは、広い場所を確保し、ビニールテープやカラーコーンなどで印をつけた的を用意しましょう。
手と足の協応を促すとともに、走ってしっかりと身体を動かすことができるため、子どもたちのストレス発散にもつながります。
チーム分けを作る、ゴールキーパーを用意するなどの細かいルールは、子どもの特性や性格に応じて取り入れましょう。
風船で運動遊び

風船は準備が簡単なので、気軽に取り入れられる道具の一つ。
風船を使った運動遊びで、バランス能力の向上やコーディネーショントレーニングにつながる活動をしてみましょう。
①風船を足にはさんでジャンプで競争する
風船を足の間にはさんで、ジャンプをしながら競争します。
苦手な子もチャレンジしやすいよう、小さいサイズの風船や空気が入りすぎていない風船を用意するとよいでしょう。
足の筋力のトレーニング、バランス能力の向上につながります。
②ラケットで風船バランスゲーム
バドミントンなどのラケットの上に、風船を乗せてバランスを取りながら移動します。
チーム戦にして、リレー形式で風船を受け渡しながら競争をするのもよいでしょう。
ラケットがない場合、うちわでも代用することができます。
手と目の協応を促すとともに、眼球運動のトレーニングに最適です。
③風船バレーボール
カラーテープを引いて簡易的なコートを作り、2チームに分かれてバレーボールをしてみましょう。
うちわで仰いで相手の陣地に風船を送り込むというルールでも楽しそうです。
風船は放射線状にビニールテープを巻くことで、重みと弾力性が増してよく跳ねるようになります。
軽いボールのように扱えるようになるため、ぜひ試してみてくださいね。
新聞紙遊び

身近な廃材である新聞紙は、用意が簡単かつ活動のあとは処分してしまえるため、保管に困らないことがメリット。4種類の遊び方を紹介します。
①新聞紙ちぎり
新聞紙をいろいろなちぎり方でちぎって遊んでみましょう。
・1枚の新聞紙を一番細長くちぎれた人が勝ち
・時間内になるべく細かくちぎった人が勝ち
などいろいろなルールを設けてみると、集中して楽しめるかもしれません。
ちぎった後は、花吹雪にしたり、丸めてボールにしたりとさまざまな遊び方で楽しめるのもポイントです。
②新聞紙リレー
新聞紙の端を子ども同士で持ち、その上にボールや風船を乗せてリレーをします。
新聞紙が破れないように力加減を調整する力や、友達との距離感を感じながら移動する力が育まれる遊びです。
③新聞じゃんけん
新聞紙を広げてその上に立ち、前にいる職員とじゃんけんをします。
勝ったらそのまま、負けたら新聞紙を半分に折りたたむという遊びです。
負けが続くとどんどん新聞紙が小さくなっていくので、落ちないようにバランスを取りながら立っている必要があります。
④新聞紙パズル
1枚の新聞紙を3回だけちぎって、パズルを作ります。
友だちが作ったパズルにチャレンジして、完成までの時間を競ってみましょう。
「ちぎるのは3回まで」という制限の中で、どんなパズルを作るか想像し、思った通りの形になるよう手先の使い方を工夫しながらちぎっていく楽しさを味わえます。
放デイの活動に使える運動遊びのアイデア:外遊び編
続いて、公園や広場などにお出かけをしたときに使える外遊びの活動アイデアを紹介します。
ボール遊び

ボールを使った運動遊びを紹介します。比較的広くて物が少ない広場などで取り入れるのがおすすめです。
①円形ドッジ
円形に囲ったコートの中で、外の鬼が投げるボールから逃げる遊びです。
内野・外野の交代がないため、ルールが複雑になりすぎずシンプルに楽しむことができるでしょう。
ボールの動きを目で追うとともに、軌道を予測して逃げることで、反射神経や動体視力の向上につながります。
②ボール集めゲーム
中心に複数置いてあるボールを、制限時間以内に自分の陣地にどれだけ多く運べるかを競うゲームです。
中心に置いてあるボールのほか、相手の陣地からボールを奪うことも可能。
陣地の数は3~4個ほどが遊びやすいので、チーム分けをしたり、順番に遊んだりと工夫してみましょう。
縄跳び

ボール遊びよりも狭いスペースでも取り入れやすい、縄跳び遊びを紹介します。
①縄の跳び越え
ゆらゆらと左右に動かす縄跳びに対して、タイミングを合わせて跳び越える遊びです。
縄の動きをよく見てジャンプする動きは、大縄跳びに向けた準備段階にもつながります。
②縄くぐり
縄をピンと張って、その下を潜り抜ける遊びです。
慣れてきたら縄を2本に増やしたり、動かしたりとアレンジをしてみましょう。
縄に触れないよう意識して動くことで、ボディイメージの高まりが期待できます。
運動遊びを取り入れて放デイの活動を盛り上げよう
今回は、放デイの活動に取り入れやすい運動遊びのアイデアや期待される効果、ねらいについて紹介しました。
運動遊びは、療育において子どもたちの身体能力の発達を促す欠かせない活動です。
レクリエーションに困ったときは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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