放課後デイサービスや児童発達支援で行う音楽遊びは、子どもたちの興味・関心を養いながら身体機能を高められる活動です。今回の記事では、そんな音楽遊びのアイデアと合わせて、放デイや児発で取り入れる際に意識したい効果を解説します。遊び方のアレンジや子どもたちに人気の曲についてもまとめました。
目次
放デイに音楽遊び・音楽療育を取り入れる効果
音楽遊びは、放デイや児発でよく取り入れられる人気の遊びです。音楽療育は保護者からの人気も高く、音楽や楽器を専門に掲げる施設もよく見られるようになってきました。
まずは、音楽遊びを取り入れることで期待できる効果を紹介します。
運動能力の向上
音楽遊びでは、大きな声で歌ったり、音楽に合わせて身体を動かしたりと存分に身体を使います。
歌うことで心肺機能の向上や発声の改善、体操やダンスを通じてバランス能力の発達や体幹の安定など、子どもたちの身体の発達が期待できるでしょう。
表現力や想像力の発達
音楽を通じて感じたことを歌や身体の動きを使って表現することで、感情表現のスキルが身についていきます。
また、メロディや歌詞から感じられる世界を味わい、楽しむ中で、想像力や感性といった日認知能力の向上にもつながっていきますよ。
社会的スキルの成長
集団活動に音楽遊びを取り入れることで、友だちや職員と触れ合ったり、職員の指示を理解して音楽に合わせた行動をしたりと、社会的スキルを身に付けることにつながります。
合奏・合唱では友だちと息を合わせて演奏する経験もできるため、周囲の人の様子をよく見て行動する力が身についていくでしょう。
放デイの活動に使える音楽遊び:歌遊び

まずは、定番である歌遊び(合唱、手遊びなど)について紹介します。
放デイで歌遊びを取り入れる効果
歌うことは、友だちや職員の声をよく聞いて合わせたり、歌詞やメロディを覚えたりと、さまざまな機能を使います。
また、職員や友だちとのやりとりを楽しめる歌を取り入れることで、発語を促したりコミュニケーションスキルを向上したりするきっかけになるでしょう。
繰り返し練習して少しずつ上手に歌えるようになっていく過程で、達成感を味わい、自信につながっていきます。
放デイにおすすめの歌
- スイミー
- にじ
- ありがとうの花
- 歌えバンバン
- 世界中のこどもたちが
- With You Smile
通所している子どもたちの年齢や好みに合わせて、選曲を調整しましょう。子どもにリクエストを聞いて取り入れるのもよいかもしれません。
放デイの活動に使える音楽遊び:体操

続いて、音楽を用いた体操やダンスの活動について見ていきましょう。
放デイで体操を取り入れる効果
歌に合わせて身体を動かすことで、気持ちを発散し心地よさを味わうことができます。
また音楽に合わせて身体を動かす中で、体幹を鍛えたり、バランス感覚を養ったりすることにもつながります。
放デイにおすすめの体操曲
パプリカ
【パプリカ】Foorin楽団 ミュージックビデオ | Foorin楽団×米津玄師 | NHK
シンプルな振付で、簡単に踊れる「パプリカ」は、小学校低学年の活動で取り入れるのにピッタリです。
ドラえもん
アニメ『ドラえもん』のオープニングとして使われたこちらの曲。
幅広い年代の子どもに親しまれており、活動にも取り入れやすい一曲です。
放デイに通う子どもの年齢の場合、自分の好きな曲や学校で人気の曲など、好みが確立している場合もあるでしょう。
子どもたちの意見を取り入れた選曲にすることで、活動への意欲向上にもつながりますよ。
放デイの活動に使える音楽遊び:リトミック

音楽に合わせて身体を動かすリトミック活動は、子どもたちの表現力やリズム感を養うとともに、注意力や集中力、思考力の向上も見込めます。
職員の指示や音楽をしっかりと聴いて身体の動きで表現するという経験を重ねることで、聴く力や表現力を始めとする社会的スキルの成長を期待できるでしょう。
放デイで取り入れられるリトミックの活動例
ピアノに合わせて動こう
職員の演奏するピアノに合わせて動くゲームを行ってみましょう。
- ゆっくり演奏しているときは歩く、早くなったら走る
- 演奏が止まったらストップ
- 高い音のときは両手を挙げる、低い音のときは座る
反射神経の向上はもちろん、音をよく聴いて判断する必要があるため、聴く練習にもつながります。
椅子とりゲーム
椅子とりゲームも反射神経や聴く力を育むのにぴったりな活動です。
音楽に合わせて椅子の周りをぐるぐると周り、ストップした瞬間に椅子に座ります。
最初は人数と同じ数の椅子を用意して、全員が座れるようにした状態で慣れていくとよいかもしれません。
子どもたちの年齢や特性から椅子が危険な場合、フープやテープなどで囲ったスペースで代用することもできます。
スカーフ遊び
ひらひらとしたチュール素材のスカーフを取り入れることで、音楽遊びの幅が広がります。
- スカーフを曲調に合わせて動かす
- 歌に出てくるものに見立てて遊ぶ
- スカーフを音楽に合わせて投げてキャッチする
職員がお手本を見せながら、音楽とスカーフの動きを連動させる楽しさを味わってみましょう。
放デイの活動に使える音楽遊び:楽器遊び

放デイで楽器遊びを取り入れる効果
楽器を使った活動の中では、リズム感や表現力、音を聴く力を身に付けることにつながります。
また、演奏する中で音を大きくしたり小さくしたりといった力加減を身に付けたり、指先の微細運動を促したりする効果も期待できますよ。
放デイで取り入れられる楽器遊びの活動例
太鼓
太鼓は叩くと音が出るというシンプルさから活動に取り入れやすい楽器の一つ。
手と目の協応や、大きな音を鳴らすことによる気持ちの発散、巧緻性の向上などにつながります。
活動に取り入れる時は、下記のような遊び方を試してみるとよいでしょう。
- 職員の叩いたリズムを真似する
- 音楽の拍に合わせて太鼓を叩く
- オリジナルのリズムを考えて発表する
タンバリン
タンバリンも子どもたちに馴染み深く、活動に取り入れやすい楽器です。
- 「りんご」「みかん」など言葉に合わせてリズム打ちをする
- タンバリンのリズムに合わせて歩く
- バチを使ってタンバリンの音を鳴らしてみる
音楽をメインにした遊び方の他にも、「ジャンプして高い位置にあるタンバリンを鳴らす」など運動遊びにも取り入れることができます。
ハンドベル
ハンドベルを使った音楽遊びでは、「メロディの音階を記憶する」「自分の持つベルの音階が来るまで集中して待つ」といったねらいが考えられます。
音階がわかるように、ハンドベルの色を対応させたドレミの楽譜を作り、楽譜を見ながら練習していくとよいでしょう。
友だちと協力して演奏する一体感を味わえるため、他者の存在や行動を意識することにもつながります。
キーボード
キーボードを使った音楽遊びは、指を一本ずつバラバラに動かすという手先の巧緻性に効果的な遊びです。
最初は好きなようにキーボードで音を出す遊び、指示された音階の音を出す遊びと段階的に取り入れるとよいでしょう。
鍵盤に音階を印しておくなど、鍵盤の位置と音階が結びつくように環境を整えることが大切です。
放デイの療育に音楽遊びを取り入れてみよう!
今回は、放デイの活動に取り入れやすい音楽遊びのアイデアや期待される効果、ねらいについて紹介しました。
音楽遊びは、療育において子どもたちのリズム感の発達や身体能力の向上を促す上でとても効果的な活動です。
レクリエーションに困ったときは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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