重心型放課後等デイサービスとは?資格・人員配置・支援内容を徹底解説
アクセスランキング
「重心型放課後等デイサービス」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、重い障害を持つ子どもたちが安心して過ごせる特別な放課後等デイサービスのことです。
重度の身体障害と知的障害を併せ持つ「重症心身障害児」を対象に、生活のサポートや療育を行う大切な施設です。
この記事では、重心型放課後等デイサービスがどんな施設なのか、提供している支援内容や必要な資格、人員配置基準について分かりやすく解説していきます。
「どんな支援が受けられるの?」といった疑問をお持ちの方にも、きっとお役に立てる内容です。ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
重心デイサービスとは?
重心型放課後等デイサービスは、重度の身体障害と知的障害を併せ持つ「重症心身障害児」を対象にした放課後等デイサービスです。
特別支援学校や一般学校に通う児童が学校終了後や休業日に利用する施設で、療育や生活支援、医療的ケアを提供します。
重症心身障害児は、自力での移動や食事が難しく、日常生活全般にわたって介助が必要な場合が多いです。
そのため、重心型放課後等デイサービスでは、専門的な知識やスキルを持つ職員が個別のニーズに応じた支援を行います。
一般の放課後等デイサービスと異なり、医療的ケア児を受け入れるための体制や専門職の配置が求められる点が特徴です。
重心デイサービスの支援内容とは?
ここからは、重心型放課後等デイサービスで提供される具体的な支援内容についてご紹介します。
日常生活のサポートから療育まで、重心型放課後等デイサービスならではの多様な支援内容を詳しく見ていきましょう。
日常生活の介助
重心型放課後等デイサービスでは、重症心身障害児が安心して日常生活を送れるよう、さまざまな介助を行っています。
具体的には、以下のような支援があります。
・食事の介助
経管栄養や胃ろうを使用する児童には、適切な方法で安全に食事をサポート。個々の状況に合わせた介助で、安心して栄養を摂れる環境を整えます。
・排せつの介助
トイレ誘導やおむつ交換など、全介助が必要な児童へのサポート。プライバシーに配慮しつつ、快適に過ごせるよう心がけています。
・移動のサポート
車いすの操作や安全な移動の補助を行います。段差や狭い場所でのサポートにも対応し、児童がストレスなく動けるよう支援する。
こうした介助を通じて、児童が施設で安心して楽しく過ごせる環境を整えています。
一人ひとりの特性や状態に寄り添いながら、穏やかな日常をサポートしているのです。
医療的ケアの提供
医療的ケアが必要な児童の受け入れも、重心型放課後等デイサービスの大切な役割です。
以下のような医療的ケアを行い、安全で安心な環境を提供しています。
・喀痰吸引
呼吸を妨げる痰を取り除き、児童の呼吸を安定させます。
・経管栄養(胃ろう・腸ろう)
児童の栄養状態を維持するため、衛生管理を徹底して確実に行います。
・酸素吸入・人工呼吸器の管理
児童の状態に応じて、適切に機器を操作し健康をサポートします。
医療的ケアを行うためには、看護職員が常に配置されていることが必須です。
また、施設内では医療ケアの安全管理を徹底し、緊急時にも迅速に対応できる体制を整えています。
こうした医療的サポートを通じて、児童が安心して過ごせるだけでなく、ご家族の負担軽減にもつながります。
療育・リハビリテーション
重心型放課後等デイサービスでは、児童の成長や発達を促すための療育やリハビリテーションも行っています。
児童が楽しく取り組めるよう、以下のような活動を取り入れています。
・コミュニケーションの支援
絵カードやスイッチデバイスを使い、児童が意思を伝える練習をします。「伝えたい」という気持ちを引き出し、少しずつ意思伝達ができるようサポートします。
・運動機能の訓練
ストレッチや軽い運動を通じて、筋肉や関節の動きを整えます。無理のない範囲で楽しく体を動かし、身体機能の向上を目指します。
・感覚刺激の遊び
音楽や光、柔らかい素材を使った遊びを通じて五感を刺激します。楽器を使った音遊びや触覚を楽しむ活動は、児童にも人気です。
これらの活動を通じて、児童が少しずつ成長し、できることが増える喜びを感じられるよう支援しています。
また、療育やリハビリを行うことで児童の発達を促します。その結果としてご家族の負担軽減にもつながり、安心して施設を利用していただけます。
重心デイサービスの人員配置基準
ここからは、重心型放課後等デイサービスに必要な人員配置基準についてご紹介します。
一般の放課後等デイサービスとは異なる基準が求められるため、詳しく確認しておきましょう。
看護職員の配置が必須
重心型放課後等デイサービスでは、医療的ケア児の有無に関わらず、看護職員の配置が義務づけられています。
営業時間中は必ず常勤換算1名以上の看護職員が配置されている必要があるのです。
また、医療的ケア児の受け入れがある場合、看護職員を増員する必要があります。
たとえば、経管栄養や喀痰吸引などのケアを行う場合は、安全管理を徹底するために複数の看護職員を配置することが求められます。
嘱託医との連携
嘱託医の常駐は必須ではありませんが、必要に応じて医療的な助言や指導を受けられる体制を整えることが重心型放課後等デイサービスには求められます。
嘱託医は施設内に常駐して勤務するわけではないものの、利用者の健康状態や医療ケアが必要な場面で適切な対応ができるよう、緊密な連携を図ることが重要です。
具体的には、定期的な医療相談や健康チェック、職員への指導・助言を行ってもらう役割を担います。
特に、重症心身障害児は複雑な医療的ケアを必要とするケースが多いため、小児科や精神科、神経内科などの専門医と連携することが一般的です。
また、医療処置や緊急時の対応について、嘱託医から適切な指導を受けておくことで、施設職員が安心してサービスを提供できる環境を整えることができます。
その他の職員
重心型放課後等デイサービスでは、適切な人員配置が求められます。
主な職種として「児童発達支援管理責任者」「児童指導員または保育士」そして「その他必要な職員(送迎担当者など)」が挙げられるのです。
児童発達支援管理責任者は、支援の中心的な役割を担い、利用する児童一人ひとりのニーズに基づいた個別支援計画を作成します。
また、支援計画がしっかり実施されているかを管理・調整する重要なポジションです。
児童指導員や保育士は、日々の活動や療育プログラムの提供を担当します。
子どもたちが安心して過ごせるよう、生活面や社会性のサポートを行います。
他にも、施設運営には送迎担当者や医療ケアを行う看護職員も欠かせません。
これらのスタッフが連携することで、児童一人ひとりの特性や状態に合わせた包括的な支援を提供し、安全で安心できる環境を整えています。
重心デイサービスに必要な資格とは?
ここからは、重心型放課後等デイサービスの運営に必要な資格についてご紹介します。
職種ごとに異なる資格が求められるため、事前に確認しておきましょう。
看護職員
医療的ケアを提供するためには、以下の資格が必要です。
・看護師または准看護師の資格
・喀痰吸引等の研修修了証(必要に応じて)
看護職員は、医療的ケア児のケアを担うだけでなく、職員への指導や医療的緊急時の対応も求められます。
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者になるには、以下の条件を満たす必要があります。
・社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を持つ
・障害福祉サービス事業での実務経験が5年以上ある
この職種は、個別支援計画の作成や支援の進捗管理を担う重要な役割を果たしているのです。
児童指導員や保育士
児童指導員や保育士は、日常生活の支援や療育活動を担当し、子どもたちが安心して過ごせる環境を整えます。
具体的には、食事や排せつの介助、社会性を育む療育プログラムの提供などを行います。
これらの職種には、保育士資格や教員免許、社会福祉士などの資格が必要です。
まとめ
重心型放課後等デイサービスは、重症心身障害児が安心して過ごせる大切な居場所です。
日常生活の介助や療育、医療的ケアを通して、一人ひとりの特性やニーズに寄り添った支援を提供します。
施設を運営するためには、専門的な知識や資格を持つスタッフの配置が必要ですが、それだけでなく、安全管理やご家族との連携もとても重要です。
重心型放課後等デイサービスについての理解を深め、利用を考える際のヒントになれば嬉しいです。
重心デイに特化した通所記録を管理!「コノベル」とは?
「コノベル」は児発・放デイ向けの業務効率化・保護者連絡システムです。
コノベルでは、重症心身型の児童発達支援・放課後等デイサービスに特化した療育記録を管理できる「通所記録機能」も備えています!
SPO2、吸引、酸素量の管理など、重心デイで管理する通所記録を時系列で記入することが可能。
施設で記録した通所記録はれんらくアプリで保護者に公開することで、保護者はどこにいても、施設での子どもの様子を確認することができます。
▼通所記録機能の詳細はこちらからチェック!
実際に、重症心身障がい児(者)を対象とした多機能型の施設でも、コノベルをご利用いただいています。導入事例はこちら
コノベルでは個別の説明会も行っております。少しでも興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご相談ください。