記録とデータの一元管理が可能に、業務の効率化と療育の時間を確保できるようになりました
特定非営利活動法人カラザ ぴこっと西町
管理責任者 外山敏美様
その他の導入事例
放課後等デイサービス向けクラウドサービス「コノベル」には、放課後等デイサービスの児童指導員・保育士・スタッフの働き方改革、保護者の連絡手段のデジタル化を支援するクラウドサービスです。
児童療育サポートセンター ぴこっと西町は、2016年に設立された特定非営利活動法人カラザが運営する、児童発達支援と保育所等訪問支援を行う施設です。事業所で管理している記録やデータを一元管理できないかと考え、2023年10月よりVISH株式会社の放課後等デイサービス向けクラウドサービス「コノベル」を導入して運用を始めました。コノベルの導入の経緯と導入効果、運用の工夫などについて、特定非営利活動法人カラザ 児童療育サポートセンター ぴこっと西町 管理責任者の外山敏美様にお話を伺いました。
目次
「専門性の高い療育を」
児童療育サポートセンター ぴこっと西町について教えてください。
児童療育サポートセンター ぴこっと西町を運営する特定非営利活動法人カラザは、2016年1月に宮崎県小林市で「専門性の高い療育を」と作業療法士でもある代表の上畠秀一様が施設を立ち上げ、臨床心理士、保育士、介護福祉士などがともに支援にあたっています。自閉スペクトラム症やADHD、LDのお子さんだけでなく、落ち着きがない、言葉の遅れがある、感覚の過敏・鈍麻がある……なんだか「気になるな」というお子さんのサポートを行っています。当施設では、3つの支援(構造化支援・感覚統合療法・PECS)を柱として、「個別性」を重視し、お子さんの発達状況や特性に合わせ支援を組み合わせています。5年後、10年後をイメージし「今」の療育を通して将来の自立を支える支援を行っています。
NPO法人カラザでは複数の施設を運営しており、その中の児童療育サポートセンター ぴこっと西町では児童発達支援と保育所等訪問支援を行っています。その他に児童療育サポートセンター ぴこっと本店(児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)、学齢期療育相談・支援事業所 いーずⅠ・Ⅱ(放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)があります。
保育所等訪問支援とはどのような内容でしょうか。
当施設の児童発達支援を利用されているお子さんは、同時に保育園にも通っているケースがほとんどです。お子さんの特性などで、保育園が困っていることがあれば、スタッフが出向いて、アドバイスをして、当施設の療育と同じような内容、やり方を導入してもらい、お互いに連携してその子の園生活の適応を促していくという支援を行っています。ぴこっと西町を利用されるお子さんは、必ず毎日利用されるわけではありません。利用されないときの様子やどのように保育園で対応していくかなど、連携の必要性は高いと思います。
NPO法人カラザの代表である上畠秀一の考えもあり、保育園はお子さんが長く過ごされる場所なので、そうしたアドバイスや連携を強めていきたいことから、保育所等訪問支援に力を入れています。
複数のWordファイルの管理や、LINEでの連絡など運用面の課題があった
児童療育サポートセンター ぴこっと西町では2023年10月から「コノベル」の運用を開始しました。導入の経緯を教えてください
以前は、記録等は全てWordを使って行っていました。ただ、ファイルの破損という可能性もありますし、どのフォルダに入れてあるのか、探す必要がありました。また、その記録したデータを使用する際は、印刷をする必要があります。そして印刷した紙を保管しておこうとすると、たくさんのファイルが必要になったり、収納の問題もあります。こうした紙の煩雑さを解消するために、何らかのシステムを導入して、一元化管理できないかと考えていました。そんなとき、近くの施設でコノベルを活用しているところがあり、紹介してもらいました。受給者証の管理もできるし、通所記録もできるということから、導入を検討しました。
VISH株式会社に問い合わせ、デモをしてもらって契約をし、2023年8月に導入し、運用の準備を行いました。保護者に「れんらくアプリ」をインストールしてもらったりと少し準備期間を置きました。
他のシステムとの比較検討はされましたか。
調べてみるといろいろなシステムがあります。拝見すると多機能すぎて、スタッフ目線で考えると使いこなせないんじゃないか、と感じるシステムもありました。また以前の経験から機能が多くても使う機能は限られるので、基本的に必要な機能がきちんと揃っていて、あまり余計なものがない方がいいと考えて、コノベルを導入しました。
コノベルの導入前は、どのようなやり方だったのですか。
以前は紙のノートの連絡帳を使用していました。連絡帳は子どもたちを送るときには書き終えていて、持って行ってもらわなければなりません。すると療育の時間中に書かざるを得ないんです。子どもたちから目を離す時間ができてしまい、その時間がもったいないとスタッフで話していました。その後はLINEを使うようになりました。LINEだとその場で書かなくてもよく、療育が終わってから書くことができました。書き終った記録を確認して、LINEに貼り付けて保護者一人ひとりに送りました。ただ、送り間違いや送り忘れもありました。簡単なようでいて、1人ひとり選んで送るのはかなりの手間でしたね。また、LINEだと気軽に保護者も返信をくれたりします。写真や動画を送ってくれるのはありがたいのですが、こちらが忙しいときには既読スルーするしかないときもあり、運用面では課題がありました。
すべての記録やデータをコノベルに一元化できた
コノベルの運用の準備はどのようなことを行われたのですか。
例えば通所記録については、項目で入れていくかたちになっていますが、当施設では当日の流れに沿ってまとめていました。ですのでその流れに沿って入力できるHTMLで作成した入力フォームに記入してもらい、コノベルの通所記録には貼り付けて入力するようにしました。
ですので今までと記録内容があまり変わらないようにしました。スタッフにコノベルで記入してもらうのは、通所記録と連絡帳だけにして、このボタンとこのボタンだけでできます、とアナウンスしました。
コノベルの導入効果、運用の工夫について教えてください。
1. すべてのデータをコノベルに集約できた。
今までは紙ベースやパソコンのファイルであちらこちらに置かれていた記録などのデータ、受給者証、通所記録、サービス利用計画などが、すべてコノベルに集約できました。必要なデータや保護者の連絡先などもすぐに確認できます。
その日の出席状況も画面を見れば一目でわかります。誰がお休みで誰と誰が来るのかがわかるので、個々の状況に合わせた療育計画を事前に立ててから、お迎えに行けるようになりました。また、連絡帳は定時(20時)の自動送信にしていますので、手動での発信作業がなくなり効率化につながっています。
2. 欠席加算もコノベルのデータで管理。
利用者のほとんどは利用曜日が決まっていますので、こちらで利用申請の操作を行っています。利用申請をしておくと、それに対する欠席連絡なども保護者がれんらくアプリでできます。以前は欠席加算のために紙で記録をとっていましたが、現在ではコノベルのデータで確認が取れるので、紙の記録を辞め、コノベルに一本化しています。
3. メッセージ配信でお知らせを一括送信できる。
コノベル導入前、お知らせはLINEで1件1件送っていました。現在はメッセージ配信や掲示板で全員に一括送信できます。特に全体に周知するお知らせ、例えば県の障がい福祉課が全保護者に伝えてほしい、といったお知らせなどの際はかなり簡単になりました。
また、これは1件1件ですが、請求書と代理受領書を保護者一人ひとりあてにメッセージ配信で送っています。
4. 利用履歴による追跡が可能。
コノベルには利用履歴が残るので、その日に誰が利用したかを迅速に把握できます。請求処理自体は別のソフトで行っていますが、利用履歴から請求に間違いがないかのチェックにも利用できることは便利です。
5. 作業の効率化につながる。
通所記録や連絡帳の入力時、以前と違ってフォルダから各人のファイルを探す手間がなくなりました。その分記録の入力がスムーズにでき効率化につながっています。また、通所記録や連絡帳には同じ文章を入力できる設定になっているので、必要な部分はそれを見ながら一緒に反映できます。もちろん別な言葉や文書に書き換えることもできます。別々に文書を作らなくていいことも効率化につながっています。
NPO法人内の他の施設でもコノベルを利用予定
コノベルの今後活用予定を教えてください。
まず当施設で運用してみて、上手く使えそうなら他施設での導入も予定しています。当施設での運用がきちんと回っていますので、徐々に他施設でも使っていくことになると思います。最初はスマイルプラン(無料)から始めて、使い慣れてからコノベリストプラン(有料)にするという使い方もできそうなので、他の施設の管理者と相談しながら進めていければと思います。
コノベル並びにVISH株式会社へのリクエストや期待がありましたらお教えください。
いろいろと活用している中で、いくつかのリクエストがあります。まず保育所訪問支援先との連絡や日程調整、メッセージを連絡帳とは別に共有できる仕組みがあると非常に助かります。そして請求書や代理受領書を格納できる保護者各人用のマイページかフォルダがあるといいですね。せっかくIDとパスワードでセキュリティを保って使えるようになっているので、ある場所に格納して、一斉にメッセージ送信で「○○を格納しましたので、ご覧ください」とできるといいと思います。あとは連絡帳などで写真や動画をもっと送ったり、取り扱えるようにしてほしいですね。保護者も写真や動画を共有してのコミュニケーションに慣れていますので、ご検討をお願いします。同様にメッセージへの添付ファイル数ももう少し増やしてほしいと思います。細かな点では画面をスクロールしないと全体が見られない部分があったりしますし、スマートフォンでの操作性と見やすさをもっと向上させてほしいと思います。
コノベルを使い始めてまだ日が浅いのですが、その間にもアップデートがあったり、VISH株式会社が注力していることも伝わってきます。今後も使い方の提案や私たちのリクエストに対応したアップデートなどに期待しています。
特定非営利活動法人カラザ ぴこっと西町様、本日はお忙しい中貴重なお話をありがとうございました。
放課後等デイサービス向けクラウドサービス「コノベル」では、放課後等デイサービスの日々の利用申請や、欠席連絡のシステム化をすることで、施設のスタッフ・職員の業務省力化の実現が可能です。また、保護者の方は専用のスマホアプリで24時間いつでも連絡することができますので、忙しい保護者の方を大幅にサポート!
また、「放デイの事務・業務負担を軽減したい!」「でもどんなシステムが良いかよくわからない・・・」こうしたお悩みをお抱えの事業者様、必見です!
コノベルでは個別の説明会も行っております。少しでも興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
- 児童療育サポートセンターぴこっと西町のホームページ https://www.karaza.jp/about#2
取材日時 2023年11月